桜餅の道明寺・長命寺の由来と違い~春の定番のお菓子!
2015/05/01
お花見の頃、桜の季節には、桜餅を季節のものとしていただきます。
日本は、四季折々に、いろいろな風習があり、食べ物も季節で縁起を担いだり、厄除けのためにいただく習慣がありますよね。
桜餅もお花見の季節の定番のお菓子として必ずいただきます。
この桜餅には、関西風(上方風)と関東風(江戸風)の2種類があるんですよね。
関東と関西では、違うものなんですよ!
どちらも、美味しくて甲乙つけがたいですが、ぼたもちとおはぎみたいに季節によって名前の呼び名が変わるのではなく、関東、関西で桜餅は、見た目も、作り方もぜんぜん違うものなんです。
長命寺(関東風・江戸風)
関東では桜餅を別名「長命寺」といいます。
●溶いた小麦粉を焼いた皮で餡をクレープ状に包んだものです。
●享保2年(1717年)徳川吉宗が、八代将軍だった頃、徳川吉宗が付近の隅田川沿いに桜を植えさせ、花見客が賑わうようになります。
隅田川沿いに植えられた桜の落葉の処理に困った、江戸向島の長命寺の門番だった山本新六が、考案したものとされています。
桜の落葉を見て思いつき、最初は露店で販売して繁盛し、後に長命寺の中で、桜餅を売るようになったそうです。
道明寺(関西風・上方風)
関西では桜餅を別名「道明寺」といいます。
●もち米を一度蒸して乾燥させて荒く砕いた粉のことを「道明寺粉」といいます。
「道明寺粉」を使い、団子状に丸くして餡を包んだもの、食感はツブツブ感があります。
●大阪府藤井寺市に道明寺の由来になった同名のお寺があります。この道明寺が、「道明寺粉」を使って保存食を作っていたことが起源とされています。
2種類の共通は、塩漬けされた桜の葉で、包まれているということですね。
桜の葉の塩漬け
桜の葉の塩漬けに使用されるのは、「大島桜」で、全生産量の7割は、西伊豆の松崎町のものです。
「大島桜」は、葉が柔らかくて、毛が少ないのが特徴です。
桜の葉は、塩漬けにするとクマリンという芳香成分がうまれ、独特の風味を醸し出します。
生の葉に香りは、ないんですね。
クマリンには、肝毒性があり、食品添加物とは、認められていませんので、一度に大量にとらないように注意しなければいけませんね。
そもそも桜の葉を、「食べる派」「食べない派」で意見が分かれるところですよね。
お店の方も、「取り除いて食べてほしい」と言われるところと「桜餅と一緒に召し上がっていただきたい」と意見は、分かれます。
甘い桜餅には、塩味の桜の葉は、合いますからね。
葉の大きさは、関東は大きめで、関西は小さめが好まれているそうです。
桜餅には、使われていませんが、桜つながりで、桜の花の塩漬けは、八重桜です。
桜の花の抽出物には、美肌効果・美白効果・アンチエイジング効果があるとされているそうです。
サプリメントや化粧品の原料としても注目されているそうです。
目で見て癒され、女子が喜ぶ原料も、持ち合わせているなんて・・・桜って素晴らしいですね!
桜餅は、ずっと道明寺派だったんですが、去年元祖の「向島 長命寺 桜もち」をいただいて、すごく美味しかったので・・・両方いただきたいですよね。ちょっと欲張りかな?