法事とは?法要との違いは?年忌法要の注意点は?
2015/07/11
法事、法要って、よく聞いたり、使ったりする言葉ですが、法事も法要も同じことのように思いますが、実際どうなんでしょうか?
目次
法事と法要の違い
法要とは
「法事」と「法要」は同じ意味に使われることが多いですが、厳密にいうとお坊さんにお経をあげてもらうことを「法要」といいます。
「法要」は遺族が故人を偲び、冥福を祈るために故人を供養するという意味で、「追善供養」ともいいます。
法事とは
一方、追善供養の後の会食まで含むものを「法事」といいます。
簡単にあらわすと「法要」+会食=「法事」といったところでしょうか。
法要って何のために?
法要って何のためにあるのか?故人を偲ぶために・・・と何となく思いますけど、主に次の3つのためなんですね!
①故人を偲ぶため
②故人が冥土(あの世)で幸福でいられるように祈るため
③「故人がいたから自分がいる」、「故人による人と人のつながり」を再認識し故人への感謝とともに自分自身を見つめ直すため
上の2つは、そうだろうと思ってましたが、3つ目の「自分自身を見つめ直す」というのは、なるほど〜言われてみれば・・・ですね。
法要を行う日
このような法要は仏教では行う日が決まっており、忌日法要(きびほうよう)と年忌法要(ねんきほうよう)があります。
忌日法要
初七日(しょなのか)
命日を含めて7日目
二七日(ふたなのか)
命日を含めて14日目
三七日(みなのか)
命日を含めて21日目
四七日(よなのか)
命日を含めて28日目
五七日(いつなのか)
命日を含めて35日目
六七日(むなのか)
命日を含めて42日目
七七日(なななのか)
=四十九日(しじゅうくにち)
命日を含めて49日目
百カ日(ひゃっかにち)
命日を含めて100日目
死後七週間は、故人があの世とこの世の間をさまよっているそうです。
死後、七日ごとに7回にわたり、閻魔大王などから生前時のお裁きを受け、四十九日目に来世の行き先が決まるのだとか・・・
ですから故人が極楽浄土に行けるように、残された者は当日またはその前の日に繰り上げて追善供養を行うのですね。
お裁きを受けてから、追善供養をしても効果がないですから。
この故人の魂が旅立つ四十九日までを「忌中」とし、亡くなった日を含めて50日目が「忌明け」となります。
以前は忌明けまでは、結婚式などの祝い事に参加するのは避けるものとされてましたが、現在では柔軟に対応しているようです。
年忌法要
一周忌
命日から満1年目
遺族、親族、友人、知人などが参列し、お坊さんによる読経と焼香の後、会食をします。
一周忌までが喪中で、喪中に迎えた正月は、年賀状、年始あいさつ、正月飾り、初詣などは控えます。
年賀状の代わりに寒中見舞いをします。
ちなみに寒中見舞いは1月8日頃から2月4日(立春)頃までを指します。
三回忌
命日から満2年目
遺族、親族、友人、知人などが参列し、お坊さんによる読経と焼香の後、会食をします。
七回忌
命日から満6年目
遺族、親族で供養するのが一般的です。
*一般的に、七回忌の頃から、法要の規模を縮小していきます。
十三回忌
命日から満12年目
十七回忌
命日から満16年目
二十三回忌
命日から満22年目
二十七回忌
命日から満26年目
三十三回忌
命日から満32年目
三十七回忌
命日から満36年目
四十三回忌
命日から満42年目
四十七回忌
命日から満46年目
五十回忌
命日から満49年目
百回忌
命日から満99年目
年忌法要は故人がさらなる精進の道へ進めるように行うようですね。
法事での注意点
法事のとき、ちょっと迷うことに
・お弁当に肉や魚を入ったものはいいのか?
・服装はどんな格好でいけばいいのか?
・香典はいくら包むものなのか?
などがあります。
法事でのお弁当
”精進落とし”とは、三十五日または四十九日までは殺生をしないように、肉や魚などを食べることを控え、忌明けが過ぎ、精進料理から日常の食生活にもどることを指します。
本来は三十五日または四十九日の後に行うものでしたが、現在は、葬儀でお世話になった方に感謝の意をこめて、葬儀と同日に行われるのが大半です。
現在では、本来の精進料理から離れ、比較的自由な献立になっていますが、おめでたい伊勢海老や鯛などは使わないように配慮が必要ですね。
法事での服装
一周忌または初盆の頃までの法事には喪服で、
三回忌以降は黒、グレー、濃紺などのスーツ、ワンピース
などが一般的で、靴下、ストッキング、靴、アクセサリー、バッグは黒色を使用します。
香典はいくら?
地域の慣習や親戚間の考え方などにもよって違いますが、目安として、法要の後に会食やお返しの品を考慮して、金額は1人1万円〜ほど、2人なら2~3万円ほどが一般的なようです。
地域によって、また故人との関係によって、金額はかなり変わるでしょうから、まわりの方に事前に聞くのが無難でしょうね。
法要って、いろいろと慣習がありますが、時代とともに徐々に変わっていく感じがします。
何よりも大事なことは、やはり故人を偲び、故人が冥土で幸福でいられるように祈り、自分自身の生について見つめ直すことですね。