年の瀬の意味は?いつから使う?
2016/11/13
今年もあともう少しで終わり・・・
そんな時期に、「年の瀬」という言葉を聞いたりしますよね?
「年の瀬」という言葉を聞くと、年末だなぁって気分になりますよね!
でもこの「年の瀬」、聞くことや何となく使うことはあっても、どういう意味なのか?
また、いつからいつまでを言うのか?何かぼんやりしてませんか?
そこで「年の瀬」について調べてみました!
年の瀬の「瀬」とは?
まず年の瀬の「瀬」は川のことを指すんです。
その中でも
・川の浅い箇所
・流れが速い、急流
のことを表します。
大体が船で通ることが困難な場所のことを指して使います。
そのことから、「立つ瀬がない」などの言葉が使われるようになったのです。
それでは年の瀬は一体どんなこと意味するのでしょう。
年の瀬の由来
年の瀬を感じる行事として有名なのは「酉の市」があります。
酉の市については、こちらをご覧下さい↓
この年の瀬という言葉の由来ですが、江戸時代の庶民の生活が大きく関係しているんですよ。
江戸時代では、庶民にとっては年を越えるのも大変なことでした。
この頃、庶民の人たちはよっぽどのお金持ちでもなければ、お米やお味噌、お酒などを「つけ」で買うことが普通でした。
この「つけ」を支払わなければいかなかったのが、年末でした。
たまった請求が一気にやってくるのです。
一年分の米と味噌とお酒代・・・これを一気に払わなければいけない。
でもそもそも、お金がないからいつもつけで買っているのであって、そんな一度に払うのはとても大変!
けれども、このつけを払っておかないと信用をなくして来年から生活ができなくなってしまいます。
だからつけを支払いますが、そうすると今度は普段の食事代がなくなってしまう。
暖を取る薪も買えなくなってしまいます。
年の瀬という言葉には、そういった当時の庶民の鬼気迫る暮らしの様子が関係しているのです。
無事に年を越せるか越せないか、その大変な状態を、急流を渡り切れるか切れないかにひっかけて「瀬」という言葉をつかったんですね。
江戸時代の人の暮らし
庶民の人たちは年末になると、資金繰りをしました。
一年の中でもかなり慌ただしい時期なんでしょう。
この慌ただしくて、金銭の調節が難しい→ 動きが速いということから「瀬」という言葉がでてきたのですね。
江戸時代は天候不順だと、凶作・飢饉が起こって、庶民の暮らしは苦しい物でした。
毎年年貢の取り立てもあって、大変な生活だったんですね。
いつから年の瀬になるの?
年の瀬という言葉には、「年の終わり頃」「年末」という言葉の意味があります。
ですが、正確に何日から何日までって期間は決まっていないんです。
大体12月の初め頃から終わり頃まで使う挨拶になります。
一般的に12月に入ったら使われますが、12月の初めくらいは「年の瀬になりまして~」
12月15日くらいを過ぎますと、「年の瀬が押し迫って~」なんて緊迫感を出して使うといいですよ。
年の瀬は年末の慌ただしさを、川の流れの早い場所に例えた言葉ですからね!
似た言葉として「暮れ」がありますけれども、「年の瀬」は「暮れ」より、もっと押し詰まった慌ただしい感じを表す時に使います。
お歳暮のお礼状に使う場合も、12月の初めころから終わり頃までですね。
「年の瀬」という言葉を使って挨拶をするのなら、年が明ける前にお礼状を出すようにしましょう。
現代人の年の瀬
お歳暮に忘年会、クリスマス、大掃除。
やることはいっぱいあります!
出費もたくさんかさみます。
お年玉の準備もありますしね。
現代もまさに「年の瀬」という言葉は年末にピッタリです。
一年のつけは年末までに片付けて、新たなスッキリした気持で新年を迎えたいですね!