切り干し大根の作り方や種類は!戻し方は!栄養は!
大根は、冬に近づくにつれ店先に多く出回るようになり、値段も安く手に入るようになります。
大根を丸ごと一本買って、鍋や煮物、サラダなどを作り、きれいに使い切れたらうれしいですが、残ってしまうこともありますよね。
そんなとき「切り干し大根」を作って保存しておくと便利です。
安いときに大根を買ってきて作っておくのもいいですよ~
とくに冬のカラッと晴れた日に作ると乾燥も早く作れそうです。
目次
切り干し大根作り方
●切り干し大根に向いている大根は「青首大根」です。
「青首大根」が向いている理由は
・水分が少ない
・デンプン質が多い
・スが入りにくい
などが挙げられます。
●大根をよく洗って、切ります。
厚さは自分の好みで、5ミリ前後、7ミリ以上など細切りにします。
冬のカラッと晴れた寒風が吹く日に乾燥させると早く仕上がります。
大根の切った厚さや、乾燥した日が続くかによってかかる日数が違ってきます。
1週間から2週間ぐらいかかるといわれていますが、天候によって左右されます。
外の気温が5℃前後の寒い時期、寒風が吹き、寒さが厳しいほどおいしい切り干し大根になります。
干し大根の種類
切って干す、「干し大根」には全国にたくさん種類があります。
切り干し大根(きりぼしだいこん)
全国で流通している、一番有名な「干し大根」です。
江戸時代初期に凶作対策として開発されたのがはじまりの保存食です。
関西より西では「千切り大根」とも呼ばれています。
割り干し大根(わりぼしだいこん)
大根を太くさいてから干したものです。
出来上がりは、かんぴょうに似ています。
水で戻すとふっくらとして、煮物にいれると汁を吸いこみ美味しく仕上がります。
おもな産地は、岡山県、瀬戸内海沿岸、鹿児島県などです。
花切り大根(はなぎりだいこん)
大根をうすいイチョウ切りにして干しあげたもの、もしくは、割り干し大根を小口切りにしたものです。
漬物に利用され、さっと水洗いして甘酢などに漬ければ、ハリハリ漬けができあがります。
凍み大根(しみだいこん)
大根をたてに割る、もしくは輪切りにした大根を外に干すことで、夜は凍り、日中には溶けて寒風で乾きます。
水分がぬけ、1ヶ月から2ヶ月ほどでスポンジ状になります。
煮汁がよく染み込む大根ができ、特徴として長期保存が可能です。
氷点下になる冬の夜、雪国で作られ、おもに現在では山形県で造つくられています。
丸切り大根(まるぎりだいこん)
大根を薄い輪切りにして干したものです。
最近は天日干しだけでなく、機械干しも増えてきました。
「千切り」した干し大根より、大きめなので存在感があります。
煮物に使う場合、10分くらい加熱します。
酢の物(生で食べる)で使う場合、水に浸けて約60分もどします。
寒干し大根(かんぼしだいこん)
大根をゆでてから干したものです。
寒い地方に昔から伝わり、野菜が不足する冬の貴重な栄養源でした。
煮物やすき焼きに入れたりすると寒風にさらされた大根特有の強い甘味を感じます。
形は地方によって違いがあり、岐阜県では輪切りに、新潟県では薄いいちょう切りにします。
ゆで干し大根(ゆでぼしだいこん)
大根をゆでてから干したものです。
形は輪切りだけでなく、太めの「千六本」もあります。
ゆで干し大根の特徴は強い甘味とソフトな食感です。
戻し時間は、切り干し大根より短くみそ汁やサラダの具材にぴったりです。
長崎県の五島列島などの特産品とされ「湯がき大根」とも呼ばれます。
蒸し干し大根(むしぼしだいこん)
大根を千切りにして、蒸してから干したものです。
蒸してから干すので栄養分やうま味が残ったままで、濃い甘味が残ります。
市場でみかけることは少ないですが、その濃い甘味を求めて、自分で作る人も増えてきて注目されている干し大根です。
千切り大根の戻し方は
戻し時間は種類によって違います。
注意しないといけないことは、戻し過ぎると食感が落ちてしまうことです。
しんなりしてきたら取り出します。
千切り大根の保存法
・基本は密封して冷蔵庫へ入れます。
・新鮮なものは、冷凍できます。
・戻したもので残ってしまったものもきつくしぼり冷凍すると2ヶ月くらい持ちます。
切り干し大根の栄養価
●生で食べるより切り干し大根にすれば
・炭水化物
・たんぱく質
・カルシウム
が大幅に増加します。
切り干し大根の栄養価としては、鉄、食物繊維、カリウムがあり、それぞれ次のような作用があります。
●鉄
貧血を予防します。
●食物繊維
整腸作用があります。
●カリウム
体内の余分な塩分を排出してくれます。
高血圧の予防に役立ちます。
大根は生で食べても、おでんなどにいれても、乾燥させてもいろいろな味が楽しめます。
「切り干し大根」を作るのは、昔からの知恵ですね。
安いときに大根を買って「切り干し大根」を自分で作ると、お財布にもやさしいし、大根を一段と美味しく感じられますのでおすすめです。