春分の日 彼岸に食べるぼたもちは夏と冬には別の呼び名がある!
2015/05/02
春分の日、彼岸には、ぼたもちをご先祖様にお供えするのが定番ですよね!
彼岸には、「大好きなぼたもちをたくさんいただける!」というイメージばかりが先行して、春分の日、彼岸の本来の意味など、あまり知らなかったのでちょっと調べてみました!
春分の日とは
春分の日とは「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」という意味の国民の祝日なんですね~
春分とは、太陽が真東から昇り、真西に沈む日のことで、昼夜の長さがほぼ同じになるんです。春分は、二十四節気の一つですが、この春分と秋分、あと夏至、冬至が、二十四節気の大きな節目となるんですね。
二十四節気って簡単にいえば季節が24等分されたものですが、知らないものもありましたので、以下に整理してみました。(四季は春夏秋冬ですが、二十四節気は、この春夏秋冬がさらに各々について6分割されたものです。)
夏⇒立夏 小満 芒種 夏至 小暑 大暑
秋⇒立秋 処暑 白露 秋分 寒露 霜降
冬⇒立冬 小雪 大雪 冬至 小寒 大寒
春分の日をはさんだ7日間が「春の彼岸」の期間で、中日にあたる春分の日には、お墓参りをする習慣があります。
「あの世の彼岸」と「この世の此岸」
仏教の世界では、三途の川の向こう岸「彼岸」を”あの世”といい、こちらの岸「此岸」を”この世”と呼んでいます。
彼岸に渡られたご先祖様は「悟りの世界」にいらっしゃり、此岸にいる私たちは「煩悩の世界」にいます。
太陽が真東からのぼって真西に沈む春分と秋分は、”この世”と”あの世”がもっとも通じやすいとされているので、ご先祖様を供養するようになったそうです。
「此岸」にいる私たちが、「彼岸」に近づき自分自身をみつめる方法が、お墓参りや読経だといわれています。
この時期は色とりどりのお花も咲きはじめており、早いところでは桜も見られ、とっても気持ちよくお墓参りできますね。
夕日を拝む
彼岸に夕日を拝むのはなぜか?というと、こんな理由があったんです!
彼岸の中日の春分の日と秋分の日は、太陽が真西に沈みます。
西に極楽浄土があるといわれているので、夕日に功徳があり、それを拝むと御利益があると考えられているからだそうです。
「ぼたもち」と「おはぎ」って同じもの?
ぼたもちとおはぎを、お彼岸の時にいただきますが、この二つって、まったく同じものなんですよね~
私は呼び方が違うのだから、似てるけど違うものかなぁ~と思ってましたけど・・・
漢字で書くと、ぼたもちは「牡丹餅」、おはぎは「お萩」です。
「牡丹餅」は小豆の粒をその時期に咲く牡丹の花にちなんで名前をつけたものであり、春のお彼岸に食べるものです。一方、「お萩」は小豆の粒をその時期に咲く萩にちなんで名前をつけたものであり、秋のお彼岸に食べるものとする説が一般的です。
他にも、こしあんで作ったものが「ぼたもち」、つぶあんで作ったものが「おはぎ」、また、もち米で作ったものが「ぼたもち」白米で作ったものが「おはぎ」など、諸説あります。
「ぼたもち」は夏と冬にも別の呼び名がある
「ぼたもち」は春の季節の呼び名で、秋には「おはぎ」と呼ばれるわけですが、夏と冬にも別の呼び名があるってことご存じでしょうか?
夏は「夜船」、冬は「北窓」というそうです。
いずれも季節の花にちなんだ呼び名ではないですが、どうしてこんな呼び名になったのでしょうか?
ぼたもちはお餅と違って杵で餅つきをしません。
すりこぎでつぶして作るため餅つきの時のように音が聞こえないので、ここから、夏は「つき知らず」→「着き知らず」となり、夜は暗くて船がいつ着いたのかわからないため、「夜船」になっていったそうです。
同様に冬の場合は、「つき知らず」→「月知らず」となり、北の窓からは月が見えないので、「北窓」になっていったそうです。
日本人て言葉遊びが上手ですよね。
一つのものから広がり、こんなにすてきな呼び名ができるなんて、すばらしいです!
春夏秋冬、四季によって、同じものに対しても、呼び名を変えるなんて発想がすごいです。
暦の上では、立春から春は始まりますが、実際、春を感じるのは春分の日ぐらいじゃないですか?
「暑さ寒さも彼岸まで」って、言い得て妙です!
春って、これから何かが始まる感じで、心がわくわくして、いいですよね! 今年の春は何か新しいことを始めてみようかな~