花祭り(灌仏会)~甘茶で墨をすると虫除けになるの!!
2015/05/01
花祭りが、開催される4月8日に、お寺に参拝に行き、花御堂にまつられたお釈迦様の立像に甘茶をそそぎ、日本の風習を体験するのもいいものです!
花祭りとは
「花祭り」とは、本来は「灌仏会(かんぶつえ)」、「仏生会(ぶっしょうえ)」、「浴仏会(よくぶつえ)」、「降誕会(こうたんえ)」、「龍華会(りゅうげえ)」といいます。
お釈迦様の誕生をお祝いする行事です。
日本で、お釈迦様の誕生日とされる4月8日に、宗派に関係なく全国のお寺で行われているそうです。
この日、お寺にたくさんの花で飾ったお堂(花御堂)が作られることから、「花祭り」と呼ばれるようになりました。
花御堂に使われるお花は、桜・こぶし・つばき・れんぎょう・モクレンなどです。
たくさんの花で飾った花御堂という小さなお堂の中にまつられたお釈迦様の立像にアマチャの葉を乾燥・発酵させて煎じて作られたお茶を注いで拝みます。
これは、お釈迦様の誕生を祝う九頭の龍が、頭から甘露の雨を注いで、産湯に使わせたという言い伝えに由来します。
花祭りで、ふるまわれた甘茶を持ち帰って飲むと無病息災でいられるといわれ、昔は甘茶を竹筒に入れて持ち帰る参拝者が多かったそうです。
最近では、水筒を持参すれば、甘茶を分けてくださるお寺もあるようですね。
甘茶で墨をすると虫除けになるおまじない
昔は、花祭りでもらった甘茶で墨をすり、「千早振る卯月八日は吉日よ 神さけ虫を成敗ぞする」と紙に書いて、戸口や柱に逆さまに貼ると虫除けになると信じられていたそうです。
残念ながら、ほとんど効果はないとのことです。
釈迦像のポーズ「天上天下唯我独尊」の意味
お釈迦様とは、仏法を世に広めたゴータマ・シッダールタのことです。
日本ではお釈迦様と呼ばれることが多いですね。
花御堂には、釈迦像がまつられています。
生まれてすぐに右手で天を、左手で地を指して、「天上天下唯我独尊」(生きとし生けるものすべて尊い命を持つ尊い存在という意味)
立像は、その時のポーズをとっています。
この立像の頭から柄杓で、甘茶を静かに丁寧にかけます。
仏教に由来している言葉
普段生活をしているうえで、あまり感じることはありませんが、私達が、日々普通に使っている言葉に、仏教に起源をもつものは、たくさんあります。
●ありがとう・・・「有り難い」から派生したものですが、たくさんの生物の中で、人間に生まれることは、非常に確率の低いことであり「有り難い」ことなので、人間として生まれたこと自体に感謝しなさいという教えです。
●有頂天・・・・・仏教の三界(無色界・色界・慾界)の頂点(無色界)を指していて、調子に乗ることによって、いい状態から落ちることのないようにと戒める教えです。
●経営・・・・・・自分の人生をどうように営んでいくかが語源となっています。
よく使う言葉が、仏教用語からきているなんて今まで知らずにいました。
普段何気なく使っている言葉の中に、仏教用語からきているものが、まだまだたくさんありそうですね。
近くのお寺で花祭りが行われているか調べて、体験してみるといいですね!きっと、こころのお清めにもなりますよ。