紅葉狩りとは?「狩り」の意味や見頃の時期は!
秋は「食欲の秋」「読書の秋」・・・といろいろありますが、何をやるにもいい季節です。
秋もだんだんと深まってくると楽しみは「紅葉」ですよね~
日本列島の上から下の地域へとだんだん色づいていきますね。
「紅葉」が日常でも、家の近所でも見られるようになります。
でもよく聞く「紅葉狩り」ってどういう意味なのでしょうか?
「紅葉」を「狩る」ってどういうこと?
風流な感じでいいなぁ~とは思っていましたが、不思議だなぁと思ったことありませんか?
紅葉狩りの意味は
紅葉を見に行くことを「狩り」というようになっていったのは・・・
鳥や獣を追って捕まえていた「狩り」から
果物を採ったりする「ぶどう狩り」や
草木や花を観賞するための「きのこ狩り」や「薬狩り」など山へ出かけることにも使われるようになっていきました。
桜を見に行くことを「お花見」「桜狩り」といわれるように、山へ行き紅葉した葉を拾い集めたことなどから「狩り」になっていったとされています。
その他の説として 能と歌舞伎に「紅葉狩り」という演目があり、どちらも深紅に染まった紅葉の山に鬼女があらわれるという恐い物語・・・
この「鬼女紅葉伝説」に由来するという説もあります。
紅葉の見頃の時期
桜の時期は、桜の開花状況を追って知らせる「桜前線」があります。
「桜前線」は南の方から北の方へ向って開花していきますよね。
一方「紅葉前線」は北の方から南の方へ、高度の高い山頂から低いふもとの方へと移っていきます。
紅葉の見頃は、かえでの紅葉日の等期日線を目安に発表されます。
(かえでの紅葉日・・・大部分の葉の色が紅色に変わった最初の日をいいます。)
例年、「紅葉前線」は10月初めに北海道の大雪山周辺から始まり、東北地方、関東地方北部、北陸地方北部、関東地方、北陸地方、東海地方、中国地方、四国地方、九州地方北部、関東地方から東海地方の太平洋側、近畿地方、九州地方南部へ11月下旬から12月上旬に達します。
紅葉は始まりから終わりまでは、約1か月かかります。
見頃は開始後20~25日頃です。
紅葉の色の種類は
紅葉するのは「落葉樹」です。
(落葉樹・・・秋になると葉が落ち、また春になると新しい葉が生まれてくる木)
「常緑樹」は紅葉しません。松や杉など。
(常緑樹・・・一年を通して緑の葉をつけた木)
●紅色になるもの
葉が糖とアミノ酸を材料にして「アントシアン」という赤い色素を合成します。
ツタ、ヤマザクラ、イロハモミジ、ヤマツツジ、ツタウルシなど
●黄色になるもの
葉っぱの中にもともとB-カロチンという色素をもっています。
イチョウ、ヤナギ、シラカンバ、ポプラ、イタヤカエデなど
●褐色になるもの
タンニン性の物質が目立つようになります。
ブナ、カシワ、ケヤキ、トチノキ、スズカケノキなど
万葉集の頃の紅葉の色は
万葉集では、100首ほど「もみじ」を詠んだものがありますが、そのほとんどが、「もみじ」のことを「黄葉」で詠まれていて「紅葉」のことはごくわずかです。
現代では、「もみじ」=「紅葉」のイメージですが、万葉集が詠まれた時代(奈良時代)は違ったのでしょうか?
「もみじ」という言葉自体、揉んで色を出すという意味の「もみず」からきていてこれも漢字では「黄葉ず」と書きます。
奈良時代前の日本は、中国から文化の影響をうけており、中国の「陰陽五行説」から色を方角に当てはめて、
青→東
白→西
赤→南
黒→北
黄→中央
黄色は中央になっていて特別な色になっていました。
このことから「奈良時代は黄色く色づくものが注目されていた」という説があり、万葉集によく詠まれているという説もあります。
「紅葉」に対する印象が古代と現代では、違ってきているのですね。
でも古代より「紅葉狩り」という風流なことが行われていたなんて、現代とは違う感じだと思いますが、タイムスリップして見てみたいです。