旧暦・新暦とは?その違いやずれとは!
「旧暦」と、現在使われている「新暦」って、どういう違いがあるんでしょうか?
まだまだ寒い日が続いているのに「立春」があったり、暑くて暑くて、クーラーのきいてる部屋から出たくない日ばかりなのに「立秋」が「暦」に書いてあったり・・・季節とずれていると感じたりしたことは、ありませんか?
また季節の行事などの日が、地域や国によって、「旧暦」を使っていたり、「新暦」を使っていたりして、ずれていたりしますよね。
普段からぼんやり・・・と思っていた「旧暦」と「新暦」の違いについて調べてみました!
暦の分類
暦は大きく分けると【太陽暦】【太陰暦】【太陰太陽暦】の3つに分類されます。
【太陽暦】
現在使われている「新暦」と呼ばれている暦法です。
世界基準の公式な暦は太陽暦です。現在はグレゴリオ暦が使用されています。
地球が太陽の周りを1周するのにかかる時間を1年(365日)とします。
1周するのに約365日5時間48分46秒かかります。このずれを調整するのに約4年に1度閏(うるう)年があります。
【太陰暦】
月の満ち欠けの周期(月が新月から次の新月になるまで29~30日間)を1ヶ月とし、1年354日が19回、355日の閏年が11回あり、30年を1周期としています。
月の満ち欠けと太陽の動きは関係ないため、季節がどんどんずれていってしまいます。
【太陰太陽暦】
「旧暦」と呼ばれている、月の満ち欠けと太陽の運行を組み合わせた暦法です。
立春に近い新月の日を1年のはじまりの日とします。1年は354日か、355日。閏年が19年に7回あり1年が384日か385日になります。
そこで3年に1度の割合で「閏月」を加えて1年を13か月として暦のずれを解消させていました。
明治5年まで日本の国暦として使われていました。
旧暦とは
「旧暦」は月の運行に基づいた太陰暦に太陽暦の要素を加えた「太陰太陽暦」です。
「旧暦」は暮らしの重要な指針であり、年中行事のいくつかは現在も旧暦によって行われ、大切な役割を担っています。
日本の季節は、約3ケ月ごとにめぐってきます。
「旧暦」では、春は1月にスタートします。
「立春」のころに元日がめぐってきます。
真冬の1月に届く年賀状で「新春」「迎春」と書くのは、旧暦をとりいれた表現なんですね。
【旧暦の春夏秋冬】
旧暦の春 →1月、2月、3月
旧暦の夏 →4月、5月、6月
旧暦の秋 →7月、8月、9月
旧暦の冬 →10月、11月、12月 となります。
新暦とは
現在使われている「新暦」は、太陽の運行に基づいた「太陽暦」です。
気象庁による気象学上の月の区分で四季を表しています。
天気予報などに用いられ、体感する季節感に近い区切りです。
【新暦の春夏秋冬】
新暦の春 →3月、4月、5月
新暦の夏 →6月、7月、8月
新暦の秋 →9月、10月、11月
新暦の冬 →12月、1月、2月
旧暦と新暦の季節感のずれ
日本は、明治5年12月2日の翌日、12月3日を明治6年1月1日にして旧暦から新暦へと改暦されました。
太陰太陽暦から太陽暦へと変わったということです。
旧暦と新暦では、約1~2ヶ月のずれが生じます。
現在では、多くの年中行事が新暦に合わせて行われるようになってきていますが、「中秋の名月」など、旧暦で行うのが一般的なものもあります。
また「旧正月」」「旧盆」などと言われているものは、「旧暦のお正月」「旧暦のお盆」のことを言っています。
月の満ち欠けに基づいた旧暦は今でも私たちの生活に深くかかわっています。
二十四節気とは
二十四節気とは1年間の太陽の軌道をもとに約15日ずつ、24に分けたものです。
・日照時間が最も長い「夏至」と最も短い「冬至」で二分します。
・昼と夜の時間が同じになる「春分」と「秋分」で二分します。
・その間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」が入り全体が8等分されます。
・さらに3等分して、季節感を表す名前がつけられています。
春
立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨
夏
立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑
秋
立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降
冬
立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒
季節は太陽の動きに関係しています。
二十四節気は太陽の動きをもとに作られているため、旧暦から新暦になってもそのまま使え、季節や農作業の目安としても使用されています。
旧暦から新暦に変わってはいますが、私たちの暮らしに旧暦もまだまだ深くかかわっているということですよね。
旧暦と新暦は1~2ヶ月ずれているので、違和感を感じていたんですね。
それにしても旧暦のとき3年に一度、1年を13か月にして暦のずれを解消させていたとは・・・すごいです。