端午の節句~菖蒲湯の由来 アロマの効果もあります!
2015/05/01
端午の節句と言えば、「五月人形」や「こいのぼり」を思い浮かべますよね。
食べ物でいえば、「柏餅」に「ちまき」や「鰤(ぶり)」、「鰹(かつお)」など。
子どもの日で、子どもの成長を祝う日なんですが、”男の子の日=男の子の成長を祝う日”のイメージも強いですね。
「端午の節句」はもともとは「菖蒲の節句」
「端午の節句」はもともとは、菖蒲をもちいた厄払いの日だったそうです。
軒先に飾ったり、お風呂に入れたりして、厄を除くとされています。
菖蒲の根っこは生薬として、茎は血行を良くして、葉を煎じれば腹痛の薬になるといわれていたそうです。
端午の節句に菖蒲やよもぎを編んで作る薬玉を、飾ったり身につけたりしていたそうで、それが、現在セレモニーなどで使われているくす玉の原型なのだそうです。
菖蒲湯の由来
菖蒲湯に入る習慣になったのは、江戸時代からといわれています。
武士が出陣前に武運長久を願って入ったのが、由来といわれています。
菖蒲の強い香りが、邪気を払い、無病息災を願っていたのだとか・・・
菖蒲湯の効果
この菖蒲を入れた菖蒲湯には実際、どんな効果があるのか?調べてみました!
菖蒲に含まれる精油成分であるアザロンやオイゲノールには、次のような様々な効果があります。
●アロマ効果
●冷え症
●肩こり
●血行促進
●腰痛
●筋肉痛
●リウマチ
●美白・美肌
●神経痛
●保湿 などです。
一般的な菖蒲湯の作り方
①菖蒲を束にします。
10本程度が目安です。(ゴムなどで束ねます)
②菖蒲を浴槽に入れ、お湯を溜めるとき、いつもより高い温度にして、香りをだします。
③浴槽の温度を適温に冷まして入ります。
浴槽に直接菖蒲を入れない方法
①菖蒲の葉を細かくします。(本当は、売られている菖蒲に根や茎がついていれば、その部分が特に効果がありますので、それも細かくします)
②だしパックの袋や、布の袋などに菖蒲の刻んだ葉を入れます。
③洗面器に袋を入れ、上から熱湯を注ぎます。
④10分間待ちます。
⑤④をそのまま浴槽に入れ、お湯を溜めます。
菖蒲を使った楽しみ方
菖蒲酒
菖蒲の根をつけこんだお酒は、健胃や血行促進が期待でき、解毒作用があります。
菖蒲の根は、手に入りづらいので、菖蒲の葉をお酒に入れて、代用してもいいです。
菖蒲枕
枕の下に菖蒲を敷いて眠ると、リラックス効果が期待できます。
5月4日の夜、枕の下に敷いて、5月5日に菖蒲湯に使うといいですね。
菖蒲を使ったならわし
軒菖蒲
菖蒲を軒先につるしたり、屋根の上に投げると火事にならないといわれています。
軒先の菖蒲に向かって「思うこと 軒のあやめに事問わむ かなわば架けよ 細蟹(ささがに)の糸」と呪文を唱えて、菖蒲に小さなクモがかかったら願い事が叶うといい伝えられています。
菖蒲打ち
菖蒲を束ねたり、縄編みにした菖蒲を地面に打ち付けたりして、音の大きさや折れ具合を競う遊びのことです。
音は邪気を払うともいわれていて、地面をたたくことによって、悪魔を封じる効果があります。
菖蒲切り
菖蒲を刀に見立てて、勝負します。
邪気を払う菖蒲で立会ごっこをすると悪鬼退治になるとされていて、また武道上達を願う意味合いもあるそうです。
今まで、菖蒲は、菖蒲湯に使うくらいでしたが、こんなにいろいろな使い方ができるなんて、本当に素晴らしい風習が残っていますね。
菖蒲湯に使う前に菖蒲枕に使えば、“一粒で二度おいしい!”ですね。簡単にできますから、今年は試してみようと思います。