ペンキの塗り方のコツ,水性と油性をどう使い分ける?
家のリフォームやちょっとした工作物などDIYがまわりで流行っています。
既製のものよりDIYですと自分の思いどおりに仕上げられ、安くでできますし、完成後は愛着がわきますからね〜
リフォームなどで仕上がり具合を大きく左右するのがペンキ塗りだったりします。
そのペンキ塗りですが、ペンキを買いに行ったけれど、どれを選べばいいのか迷った経験はないでしょうか?
「水性」や「油性」があり、どの素材にどのペンキがいいのか?
水性塗料と油性塗料の違いや、ペンキの塗り方のコツなどを紹介しますね。
水性塗料と油性塗料の違いは?
ペンキ(塗料)に含まれる成分をおおまかに分けると、
●塗料を乾燥させたあとに皮膜となる「塗膜形成成分」、
●色を付けるための「顔料」、
●塗料の性能を調整するための「添加剤」などになります。
これらの成分が溶け込んでいるものを「溶剤」と呼び、水を溶剤として使用しているものが水性塗料、有機溶剤(いわゆるシンナー)を使用しているものが油性塗料です。
かつては「ペンキのにおい」といえば、有機溶剤の刺激臭のイメージが強いものでしたが、これは油性塗料が主体だったからです。
油性塗料は耐久性が高い
かつて油性塗料が主体だった理由は、有機溶剤が塗料の成分を安定した状態にしておくのに適していたからです。
近年は技術の進歩により、水を溶剤としても主成分を安定させることが可能になり、水性塗料のほうが主流となってきました。
ホームセンター等に置かれているペンキの多くが水性塗料となりつつありますが、金属や樹脂などには、水性塗料よりも油性塗料の方が密着性が高い傾向があります。
また、防サビ効果の高いもの、サビの上から直接塗れるもの、酸性雨や塩害への耐性が強いものなど、高耐久性の塗料は油性のものが主流です。
油性塗料のデメリットは匂いの強さと、水で洗ったり薄めたりができないことです。
有機溶剤を使用しているためにおいが強く、シックハウス症候群の観点からも内装の塗装には不向きです。
また、使用後の道具を洗浄するためには専用のハケ洗い液、塗料の希釈をする際には専用のうすめ液を使用しなければいけません。
有機溶剤は可燃性が大変高いので、保存や使用の際には火気に注意しましょう。
DIYには水性塗料がおすすめ
水性塗料の人気が高い理由は、何といっても扱いやすさにあります。
まず、油性塗料と比較するとほとんどにおいがしません。
完全な無臭というわけではないのですが、小学校などで使用する水性絵の具程度のにおいをイメージするといいでしょう。
水性塗料を希釈したい場合には水を使用すればいいので、専用の薄め液などを用意する必要はありません。
塗装が終わったあとの手や道具の洗浄についても、絵の具と同じような感覚で水洗いできます。
野外で特に高耐久性の求められる部材などに使用する場合以外では、水性塗料の使用をおすすめします。
ペンキを塗るコツ
■まずは塗る場所の下地作りを行います。
汚れていたり、ホコリが付いていたりすると仕上がりが汚くなるばかりか、塗料の密着が悪くなる原因にもなるので綺麗にしておきます。
水性・油性どちらの塗料を使用する場合でも、相性が悪く塗れない(定着が悪い)素材もありますから、製品の注意書きをよく確認しましょう。
塗料が綺麗に乗りにくい素材には、専用の下地材を塗布したり、ヤスリで表面に細かな傷を作ることで定着をよくすることも可能です。
■次にマスキングテープやビニールシートなどで養生を行います。
養生とは、塗料がはみ出したり飛び散っては困る部分を保護することです。
■それから、まず筆やハケなどで入り組んだ部分など細かくて塗りにくい場所から塗装をはじめます。
その後広い面積をローラーやコテバケなどで塗りましょう。
■塗装作業が終了したら油性塗料はハケ洗い液につけて洗います。
水性塗料は水洗いでOKですが、環境汚染防止の観点からは塗料をあまり大量に下水に流さないようにしたいものです。
塗装用の使い捨て容器も市販されていますし、大きめの食品トレーなどを再利用しても良いでしょう。
裏ワザとしては、塗装用バケツにビニール袋をかぶせてから塗料を注ぐ方法もあります。片付けの手間が省けるので便利ですよ。
まとめ
油性塗料はもちろん、においの少ない水性塗料を使用する場合でも、作業は換気の良い場所で行いましょう。
また、塗装作業の際にはどんなに気をつけていても洋服に塗料が付いてしまうものです。
もう捨てても良いような服を、ペンキ塗装用の作業着と決めておくと安心して作業ができますよ。