そら豆の栄養は?新鮮なうちに薄皮ごと食べたほうがいい?見分け方や保存方法は?

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「そら豆」の季節というと春から初夏の頃ですよね~

「そら豆」を見かけるようになると、子どもの頃、父がよくお酒のおつまみとして「そら豆」を食べていたのを思い出します。

子どもの頃はまだ「そら豆」のおいしさって、ピンとこなかったですけど、最近ではさやごと焼いて食べる「焼きそら豆」を飲食店などでもよく目にするようになり、大好きになりました。

今ではお酒のおともとして、頻繁にわが家でもお出ましになります。

おいしいだけでなく栄養価も高そうな「そら豆」ですが、実際のところ、どんなものなんでしょうか?

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そら豆とは

意外に思ったのですが、「そら豆」は世界最古の農産物のひとつなんだそうです。

たいへん歴史のある野菜なのですね。

原産地については北アフリカからカスピ海沿岸といわれていますが他にも諸説あります。

主食のひとつとして古代エジプトや古代ギリシャでは栽培されていたそうです。

日本には奈良時代に伝わったとされていますが、江戸時代ではないかという説もあり、江戸時代には広く栽培され米の代用になったりもしていました。

そら豆は漢字で書くと「空豆」や「蚕豆」と書かれていたりします。

●「空豆」と書かれるようになったのは
・・・莢(さや)が空に向かってなるのでそう呼ばれるようになったとか。

●「蚕豆」と書かれるようになったのは
・・・①蚕が繭をつくる時期においしくなるので
②さやが蚕がつくる繭に似ているので
そう呼ばれるようになったという説もあります。

●また他にも「そら豆」には別名がたくさんあります。

「四月豆」「五月豆」「野良豆」「唐豆」「高野豆」「雪割豆」「夏豆」「刀豆」「はじき豆」「いかり豆」「天豆」「大和豆」など

●「そら豆」は六大食用豆のひとつであり、他の五つには、「大豆」・「えんどう豆」・「いんげん豆」・「落花生」・「ひよこ豆」などがあります。

今まで知らなかったのですが、大好きな「お多福豆」もそら豆からできています。

「お多福豆」=「そら豆」だったなんて・・・

形からすれば、なるほどですね。

そら豆には2種類の分類もあり

●「種実用」
・・・完熟したものを乾燥させて使うもの。

●「青果用」
・・・未熟なうちに収穫するもの。

「種実用」は黒っぽくて、「お多福豆」や「煮豆」、「甘納豆」などに使われています。

●「豆板醤」もそら豆を原料にしたものです。

そら豆の種類

早生そら豆

やや小ぶりの品種で耐寒性があります。

特徴として生育が早く、さやつきがよく、たくさん収穫できます。

多く生産されていましたが、現在では生産量が減少しています。

一寸そら豆

現在おもに出回っている品種です。

豆の大きさが一寸(3㎝くらい)の大粒のものです。

さやの中に豆が2~4粒ぐらいはいっています。

甘みがありゆでるとホクホクした食感も楽しめます。

さぬき長さやそら豆

一寸そら豆と比べるとさやが細く長くて、やや小粒の豆が4~6粒入っています。

香川県で多く栽培されていますが最近では生産量も減ってきています、郷土料理の「しょうゆ豆」などに使われています。

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そら豆の栄養価

そら豆は栄養価の高い野菜です。

たんぱく質

100g中10.9g含まれています。

筋肉や血液を作るのに必要不可欠な栄養素です。

ビタミンB1

ビタミンB1の含有率は野菜の中でトップクラスです。

糖質をエネルギーに変える作用があり、疲労回復にも効果的です。

ビタミンB2

主に粘膜や皮膚の健康維持を助ける働きをして、からだの成長に必要なエネルギー代謝に深くかかわっています。

ビタミンC

免疫力を高める効果があり風邪の予防に役立ち、肌荒れなどに効果があるコラーゲンの生成を促します。

各種ミネラル

鉄と銅

貧血の予防に効果があります。

カリウム

体内の余分な塩分を排出して血圧を下げる効果もあるので、むくみ改善や高血圧の予防に効果的です。

食物繊維

薄皮の部分に多く食物繊維が含まれています。

「不溶性食物繊維」で便のかさを増して、便秘の改善に役立ちます。

新鮮なそら豆ほど薄皮もやわらかく食べやすいです。

などそら豆にはたくさんの栄養素が含まれています。

そら豆のゆで方

そら豆はさやから出して空気にふれると一気に鮮度が落ちてしまいます。

豆の薄皮も出始めの頃はやわらかいです。

傷みの早い野菜なので買うときはなるべくさやに入ったものを選んだ方が少しは長持ちします。

ゆでるときなど直前にさやから出すようにします。

<下ごしらえ>

さやからだして黒いつめの部分の反対側に浅く切り込みを入れます。

切り込みを入れると塩がまわりやすくなり、冷めても薄皮にシワがよらずにきれいにゆであがります。

薄皮を食べない派の人は実が取出しやすくなり食べやすくなります(薄皮に食物繊維が豊富なのでなるべく皮も食べた方がいいです)。

1.鍋にたっぷりの水を入れ沸騰させて、塩と酒少々をいれそら豆を入れます。
酒を入れると青臭さが和らぎます。
ゆで時間は2分ほどでOK、ゆですぎに注意。

2.ザルにとりあげ、自然に冷まします。
枝豆同様好みで塩をふりかけても。

そら豆の見分け方

●豆の黒いつめ部分は熟度の目安になっていて出始めの頃は緑っぽいですが、薄茶色になりだんだん黒くなっていきます。

●さやの色は鮮やかな緑色で変色がなく、弾力のあるもの。

●さやにハリとツヤがあるもの。

●さやにうっすらと産毛があるもの。

●さやの背筋や端っこが黒くなっているものは避ける。

●豆の場合は粒がそろって緑が濃くてツヤがあるもの。

そら豆の保存方法

そら豆は鮮度が落ちるのが早いので買ってきたらなるべく早く料理して使います。

冷蔵庫の場合

1~3日ほど。
さやごと新聞紙に包んでビニール袋に入れて保存します。

冷凍庫の場合

2ヶ月ほど。

生のまま、さやごとでもさやから豆を取り出してもどちらでもOKです。

少しかためにゆでてから冷凍してもOKです。

冷凍したほうが長期間保存できます。

そら豆中毒

そら豆に含まれる毒性物質によって起こる食中毒というものがあるそうです。

花粉を吸いこんだだけで発症する人もいるといわれています。

そら豆中毒は地中海沿岸、北アフリカ、中央アジアなどでよくみられますが、日本ではあまり報告がないそうです。

発症が多く見られる地域は、そら豆を準主食とするなど日常的によく食べられている地域で品種も違ったりします。

そら豆による中毒症状は「ファビズム」と呼ばれ遺伝病の一種といわれています。

けれどまれにそれ以外の人も発症する人もいるそうです。

そら豆中毒症は酵素欠損症といわれていて、この酵素をもっていない人が世界中に4億人もいるそうです。

わたしはお正月の頃になると「お多福豆」が楽しみで、小さい頃から大好きで食べていました。

「お多福豆」って名前もいいですが、「そら豆」からできていたなんて驚きでした。

栄養効果の高い野菜だということも新たな発見です。

その一方で「そら豆」に中毒があるなんて・・・はじめて知りました。

日本ではあまり知られていなくても他の国ではよく知られていることかもしれません。

栄養価の高いものでも食べ過ぎないようにすることも大事ですね。

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