寒天の使い方は?種類は?気軽に使えるようになりたい!
寒天って、以前は無味乾燥な栄養とかあるのかな?と思ってましたが、原料が海藻だということを知って健康にもよさそうだな〜と思うようになりました。
けど、寒天の使い方って、よくわからないのですよね〜
普段の料理のレパートリーに寒天は入ってないものですから、「戻してから使う?」、「その後どうする?」など、まったくわかってませんでした・・・
でもテレビで寒天が特集されたりするのを見ると、「使ってみたいな〜」と思います。
寒天の使い方や特性をいったん知ってしまうと、そう難しいものでもありませんから料理にもいろいろ使えてレパートリーも増えそうです。
目次
寒天とは
寒天は、海藻からできていて、主に「テングサ」や「オゴノリ」などから作られています。
日本近海でとれたもので多く作られていましたが、最近では輸入されたテングサ類が増えています。
夏になるとよく食べる「ところてん」は、テングサを煮溶かして冷やし固めたものです。
テングサを煮溶かして冷やし固めたものを天つきという専用の器具で細く切ると「ところてん」になります。
寒天の種類は
寒天の種類は、市販されているもので主に「棒寒天」「糸寒天」「粉寒天」があります。
「棒寒天」と「糸寒天」は乾燥した気候と冬の寒さを利用して作られる自然食品です。
「粉寒天」は工業的に工場で作られています。
棒寒天(角寒天)
一般にテングサとオゴノリをブレンドして作られています。
煮溶かして棒状のまま凍結乾燥して作られます。
おもに長野県で作られています。
1本は、約8gで、粉寒天4gと同じ程度の凝固力があります。
糸寒天(細寒天)
一般的に糸寒天は、テングサ100%です。
「ところてん」状にしてそのまま凍結乾燥すると糸寒天になります。
糸寒天の1本あたりの大きさや重さは、各メーカーによって違いがありますが、一般的には24~26本で約8gになり棒寒天1本分とおなじくらいになります。
粉寒天(粉末寒天)
オゴノリを化学処理して作られています。
機械で脱水を行い、気候や季節にも左右されずに、品質が安定して年間を通して大量生産できます。
粉寒天は寒天初心者の方にも使いやすく、手間がいらないので手軽に扱えます。
水で戻さずに煮溶かすだけで使え、少量ずつ使えるので便利です。
粉寒天は1袋あたり4g入った製品が多く市販されています。
寒天の使い方
棒寒天(角寒天)
よく洗って、適当な大きさに割り、たっぷりな水にもみ洗いし10分~30分ほどつけておくとやわらかくなります。
やわらかくなったら、水気をよくしぼってから使います。
水の時から棒寒天を加えるか、水やだしが沸騰してきてから、ちぎって加えた後、透明感が出てかたまりが消えるまで煮溶かします。
煮立ってから数分ほどで溶けます。
糸寒天(細寒天)
<そのまま使用する場合>
よく洗って、水につけて充分やわらかくなったら、そのままサラダや和え物などにも使えます。
とても歯ごたえがいいです。
<煮溶かす場合>
やわらかくなるまで水やぬるま湯につけます。
やわらかくなったら水気をよくしぼり、透明感が出て、かたまりが消えるまで煮溶かします。
粉寒天(粉末寒天)
水やだしを常温の状態から火にかけ沸騰させます。
沸騰したら中火にして底に沈みやすいので、なべ底から混ぜながら2分間煮溶かします。
火からおろしてから、調味料で味を整えます。
寒天を使う時の注意点
寒天が固まる温度
寒天は85~95℃でとけて、35~40℃で固まります。
なので夏の常温でも固まり、加熱しないととけません。
冷やして食べたいときは、固まってから冷蔵庫に入れてもOKです。
冷たい液体を加えるとき
冷たい牛乳や果汁類などを寒天に加えるとき、寒天液と同量以上のものを加えるときは温度が35℃以下に下がって寒天が固まり始めて均一に混ざらなくなってしまうことがあります。
そんなときは、寒天液を火にかけたまま加えるか、牛乳や果汁類を「30~40℃」に温めて加えます。
寒天を固める容器は
寒天を固める容器は何か決まりがあるのか?と思ってしまいますが、意外となんでもOKです。
寒天は常温で固まり、固まると形もくずれにくいので、いろいろな材質の容器を使って固めてもきれいに取り出せます。
ただし、固めた寒天を切って食べる場合は、型から引き上げて取り出せる流し缶がきれいに取り出せて便利です。
果物で酸が強い種類のものは火を止めてから加えます
かんきつ類やキウイフルーツ、レモン汁などの酸味が強い果物や果汁を寒天液に加えると固まりにくくなります。
これは加水分解が起こるためです。
酸の強い果物類を加えるときは、寒天を煮溶かして粗熱がとれたきに加えます。
簡単寒天デザート
家にあるもので、寒天を使ったデザートが簡単にできてしまいます。
お手軽でしかもおいしい簡単レシピを紹介しますね!
ミルク寒天
<材料>
●糸寒天
・・・2g
●水
・・・100ml
●牛乳
・・・200ml
●砂糖
・・・大さじ2
<作り方>
1.糸寒天を30分以上水に浸けて戻してよく水切りをして、分量の水で煮溶かします。
牛乳の4分の1の量を加えて混ぜながら1分間ほど煮ます。
2.火を止めて残りの牛乳と砂糖を加えて混ぜて、目の細かいザルでこして粗熱をとります。
3.ガラス素材の容器などに入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。
できあがったらジャムをのせたり、いちごなどの果物をのせても見た目もきれいでおいしいです。
ミルク ヨーグルト寒天
<材料>
●粉寒天
・・・小さじ1
●牛乳
・・・200ml
●ヨーグルト(無糖)
・・・300~400g
●砂糖
・・・30g
「こしあんソース」
●こしあん(市販)
・・・50g
●水
・・・大さじ1
<作り方>
1.鍋に牛乳、砂糖、粉寒天を入れ、沸騰したら弱火にして2分混ぜます。
2.火を止めて、ヨーグルトを入れよく混ぜます。
3.器に分け入れて粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やし固めます。
4.こしあんソースを作ります。
5.3に4を注ぎます。
まずは簡単なデザートからはじめて、だんだん使い方に慣れてきたら料理の方にも使っていくといいですね。
寒天の効果は
寒天にはいろいろな効果があることが明らかになっていますが、それは寒天に含まれる食物繊維によるものが大きいとされています。
・便秘解消
・肥満解消
・血糖値の上昇を抑える効果
・骨粗鬆症予防効果
・動脈硬化予防効果
・高血圧予防効果
などたくさんの生活習慣病などの予防に効果があるとされています。
寒天はずっと以前から気になる存在でしたが、ちょっと手間がかかりそうで、なんとなく避けていた存在でした。
でも使い方を知ってしまうと、それほど難しく考える必要もなく、しかも健康にもいいですから、これからはいろいろと試してみたいと思います。
棒寒天や糸寒天は少し手間がかかりますから、気軽に使える粉寒天あたりから始めてみます!