干し野菜の種類ごとの干し方は?普段使いの野菜のおいしさUP!
野菜は毎日食べるものなので、いろいろ工夫して、レシピを増やして飽きがこないようにしています。
いろいろある工夫の中で、野菜の食べ方の一つに野菜を干す方法があります。
干すことでいつもと違う食感やうま味が味わえます。
晴れた日に時間があるときは試してみるといいですよ。
味が染み込みやすくなり、干した時間の長さの分、料理を作る時間が短縮できるのもいいですよね。
乾燥するまで干すわけではないので、生野菜と乾燥野菜のいいところを味わえる感じです。
干す時間は太陽光線が強かったり弱かったり地域によって違うので自分の好みで時間調節するといいと思います。
種類ごとの干し野菜の作り方
「かぼちゃ」や「だいこん」などまるごと買ったりすると、一度には使い切れずにどうしてもあまってしまいます。
そんなとき天気がよければ、野菜を干すことによって、無駄にすることなく使うことができます。
野菜の中の水分が減り、かさも減るので、しんなりして量を食べることもできます。
かぼちゃ
・かぼちゃは「からだを温める」食材だと漢方ではいわれています。
含まれている「ビタミンC」や「カロテン」が粘膜を保護して風邪の予防にもなるので、「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」という言い伝えがあります。
干し方
・縦に半分に切り、種とワタをとります。
皮はのこしたままで、好みの大きさ、くし切りなどにします。
3~4時間干して、表面が乾いてしんなりしてきたら取りこめます。
だいこん
・根の部分は95%が水分からできていて、「ビタミンC」と「消化酵素のジアスターゼ(食べ過ぎや胸やけにいい)」が豊富に含まれています。
ジアスターゼは熱に弱いので、熱を加えずに生で食べたほうが効果的です。
干すと弾力がでて食感が楽しめます。
干し方
皮はむかずにそのまま、料理に合わせて輪切りやくし切りなどに切ります。
3~5時間干して、表面が乾いて繊維が浮き出たかんじになったら取りこめます。
ブロッコリー
・生活習慣病の予防に効果のある野菜です。
「カロテン」と「ビタミンC」の含有量が多く、キャベツより4倍多いといわれています。
血圧を下げる効果のある「カリウム」
カルシウムの摂取を助ける作用のある「ビタミンK」
糖尿病の予防効果の働きがある「クロム」
貧血を下げる効果のある「鉄」
などの栄養素をバランスよく含んでいます。
干し方
・つぼみと茎に切りは離します。
つぼみは小房に切り分けます。
茎のほうは輪切りや棒切りなどに切ります。
3~4時間干して、表面が乾いてしんなりしたら取りこめます。
ごぼう
・野菜の中でも特に多く含まれている、多糖類の「イヌリン」、繊維質の「セルロース」「リグニン」には、動脈硬化、便秘の解消、整腸などに効果があります。
「ミネラル」成分も多く含まれています。
干すことでアクも気にならなくなり、うま味や風味が一段と感じられます。
干し方
皮をたわしでよく洗って、皮付きのままななめ薄切りなどに切ります。
3時間ぐらい干して、表面が乾いてきて白いスジが浮き出てきたら取りこめます。
にんじん
・カロテンが豊富に含まれており、
免疫力を高めたり
皮ふや粘膜を強くしたり
動脈硬化を予防する働き
心臓病などに効果があるとされています。
・ビタミンC
・カルシウム
・カリウムなども含まれています。
干すことでにんじんの甘みが引き出されます。
干し方
皮をむき、料理に合わせて細切りや輪切りにします。
3~4時間干して、表面が乾いて白いスジが浮き出てきたら取りこめます。
玉ねぎ
・ネギ類に共通する香り成分であり、玉ねぎを切っていて涙が出る原因となる成分が、「硫化アリル」といわれるものです。
硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を活発にします。
他にもコレステロールの代謝を促したり
血液をサラサラにしたり
高血圧
脳血栓
動脈硬化
糖尿病などを予防する働きがあります。
「硫化アリル」は熱を加えると糖度の高い「プロピルメルカプタン」に変化します。
なので生で食べないとサラサラ効果は期待できません。
干すことでにおいや辛味が抑えられて、甘みが引き出されます。
干し方
・薄皮をむいて、上下を切り落とします。
料理に合わせて輪切りやくし切りにします。
3~4時間干して表面が乾いて、しんなりしていたら取りこめます。
キャベツ
ビタミンUは、胃炎や潰瘍などの回復にもよいとされ、これはキャベツから発見され、キャベジンとも呼ばれている水溶性ビタミン様物質です。
ビタミンCが多く含まれており、内側の葉より外側の葉のほうに多く含まれます。
葉の緑の部分にはカロテンも多く含まれています。
干すと甘みが引き出され、やわらかいなかにも歯ごたえが残ります。
干し方
丸ごと1個を8つ割りのくし切りにきり、内側まで風が通るように葉を少し広げます。
4~5時間干すと、表面が乾いていてしんなりしていたら取りこめます。
葉を1枚ずつ干すときも4~5時間干し、風に飛ばされないように気をつけてください。
白菜
白菜は95%が水分でできています。
ビタミンCも多く含まれており免疫力アップや風邪の予防に効果があります。
食物繊維も豊富で低カロリーなので整腸作用やダイエットにもむき、美肌作りにも効果があります。
マグネシウム、カリウム、亜鉛、カルシウムなどのミネラル類も含みます。
カリウムには利尿作用があるので、塩分を排出し、高血圧予防にも効果があります。
干すと葉のしんなりした食感と、芯のシャキシャキの歯ごたえの両方があじわえます。
干し方
丸ごと1個を6つ割りのくし切りきり、内側まで風が通るように葉を少し広げます。
4~5時間干すと、表面が乾いていてしんなりしていたら取りこめます。
葉を1枚ずつ干すときも4~5時間干し、風に飛ばされないように気をつけてください。
野菜を干すと、水分が減り、食べると甘みがでて、本当においしく感じられます。
わたしの場合、天気がいい風も強くなく時間があるときは野菜を干したくなります。
風があまりに強いときは部屋の中の陽のあたる場所に干します。
残念なことに干し野菜はあまり日持ちはしませんので、その日に食べきれないときはキッチンペーパーなどで包んで、冷蔵用保存袋に入れて冷蔵庫に保存すると3日ほど持ちます。
冷蔵庫から出して使うときはテーブルなどに広げてなるべく湿気を飛ばすようにすると食感がもどります。
野菜の素材自体のうまみも干すことによって変わってきますので、「干し野菜」はオススメです!